先日、取材で、とある窯元と、器のお店を訪れた。
作陶家の方が、
「僕らがつくっているものは、
もし使わなかったとしたらいわばゴミ同然なんです」と話されていたのが印象的だった。
大切に、箱に入れて、押し入れに入れていたら、もうゴミと一緒。
毎日使う食器棚の一番前に置いてもらえる器を作りたい。
なるほどなあ、と思った。
いただいて、使っていない器のことも思い出した。
好きなもの、大事に、毎日使う生活は楽しいだろうなあ。
その後、器のお店に行き、お話を済ませた後、器をひとつ購入した。
ずいぶん時間をかけて、ゆっくり見て。
どれもこれも欲しくなったけれど、ひとつだけ。
お茶碗のように毎日使う形ではないものの、
買ってから、ずっと洗いかごに入っている。
(つまりは毎日何かしらに使用している)
今日も、ランチの適当な炒めものの皿に。
ふだんより、少しおいしい、ような気がする。
たぶん、気に入る器って、少しのプラスがある器なんだろうな。
ちなみに、お店の方から
「東京のフードスタイリストの方も同じもの買ったんですよ」と言われて
「そうなんですか〜」と軽く返事しつつ、非常に喜んでしまった。
都会と権威に弱くて、自分でもおかしい。
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